ぼくたちの勝利はすぐそこに…(2018/3/18)

こんばんは。ブログ担当のIです。

調査も終盤に入ってきた本日は、三つの班に分かれて作業を行いました。

①図化作業の仕上げ
くびれ部調査区では今日、立面図の作成を行いました。
発掘調査では基本的に
遺構を真上からみた平面図、土層の堆積過程を記録する断面図、
遺構を真横からみて図化する立面図の三点をとります。
発掘調査で作成する図面は発掘調査のまとめとして刊行する発掘調査報告書に掲載しますので、
作成者は人一倍気を引き締めます。

②周辺清掃
発掘調査中はできるだけ写真で記録をのこしていきますが、
完掘状況では調査区全体が画角にはいり、調査成果がわかりやすい写真を撮影する必要があります。
これは、調査に参加・見学していない方々にも調査成果を視角的に伝えるためです。
大切なことは、調査区内部だけではなく、周辺を徹底的に掃除すること。
とくに古墳では調査区外に広がる墳丘の現状をより明瞭にすることが調査成果を際立たせます。
調査区外で熊手を使って、落ちている笹などをかき集め、根切りハサミをつかって、
下草や木の枝を刈り込んでいく作業は骨が折れますが、
それが美麗な写真につながるのです。

③閉合トラバース
閉合トラバースとは、簡単にいえば、調査中に基準とした木杭が、
実際の地図上のどこに位置するのかを、測量機器を用いて正確に測っていく作業になります。
測量と聞くと、工学部などの理系分野をイメージしてしまうのですが、
考古学においても、重要な位置を占めるのです。

今年度の閉合トラバース選抜メンバーはこちら。


チームリーダーH選手(M1)。爽やかなTSさばきをみせる。昨年に続いての登用


谷本選手(新M1予定)。声の大きさには定評


W選手(3回)。最年少の参加でメキメキと実力をつける

最後には、今年度の調査の集合写真をとりました!

~コラム 優しい世界~
阪大考古学研究室のストロングポイントは、
各地の教育委員会・研究機関・大学で働いているOB・OGの方々とのつながりが強いことです。
発掘調査にかぎらず、日々の研究に関しても、
いつも様々な形で助けられ、お世話になっております。
温かな差し入れにも、感謝の気持ちでいっぱいです。
本日もお肉の差し入れがあり、すき焼きにしてみんなで舌鼓を打ちました。


美味しいご飯がよい調査成果を生むといっても過言ではない

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