どんどんでてくる葺石

こんばんは!ブログ担当のUです。
さて、現場では葺石の検出が順調に進んでいます。
調査区内にある石も多くなってきたため、慎重に掘り進んでいきます。

石のあいだにはさまった土を取り除くときには、小さなスコップや
竹ベラを使います。

葺石の輪郭がはっきりわかるように、慎重かつしっかりと掘ることは時間のかかる作業ですが、ここで手を抜くことはできません。

地道な作業ですが、がんばります!

〈コラム:摂津の古墳〉

さて、万籟山古墳からは、眼下にひろがる平野が一望できます。

この平野にも古墳は多くありますが、じつはその中には、通常山の上にあることが多い「前期古墳」も含まれます(過去記事コラム参照)

今回はそのなかからいくつかご紹介したいと思います。

■安倉高塚古墳(梅原末治1939「小浜村赤烏七年鏡出土の古墳」『兵庫県史蹟名勝天然記念物調査報告書』14)

おなじ宝塚市にある安倉高塚古墳は直径約17mの円墳で、竪穴式石室を採用しています。もしかすると、前方後円墳である可能性もあります。

この古墳からは装身具や、「赤烏(せきう)七年」の銘がはいった銅鏡が出土しており、学界でもとても有名です。

■西求女塚古墳(神戸市教育委員会2004『西求女塚古墳発掘調査報告書』)

神戸市にある全長約98mの前方後方墳で、内部施設として竪穴式石室を採用しています。しかし、過
去の地震で石室は大きく崩れており、災害の痕跡を読み取れる遺跡としても有名です。

この古墳からは、三角縁神獣鏡を含め多数の銅鏡も出土しています。周囲にある古墳とあわせて、西摂津地域をおさめる有力者の古墳であると考えられています。

いかがだったでしょうか?これからもすこしずつ紹介していきますのでお楽しみに!(U)

 

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