続々出土、万籟山古墳の埴輪

今日は、晴れたり曇ったりの不安定な天気でした。

万籟山古墳から甲山をのぞむ

山頂ということで強風が吹きすさぶ中、頑張って調査を進めていきます。

今日も石のすきまから埴輪片が…

最初に顔をのぞかせた時は、どのくらいの大きさの破片であるかはわかりません。

破片をこわさないよう、竹べらを用いて慎重に検出していきます。

出土!

掘り出してみると、最初にみえていたのは、全体のうちのわずかな部分であることがわかります。

破片の真ん中にある、帯状に突出した部分は「突帯(とったい)」といいます。
突帯は、その埴輪が古いものか新しいものかを考えるときや、同じ埴輪づくりの集団によってつくられた製品であるのか、などを判定する重要な手がかりです。

さて、埴輪の種類は前にご紹介しましたが、では埴輪はどのようにつくるのでしょうか?
今回の特別コラムでは、わが研究室の埴輪大好き人間2号であるNさんから、埴輪のつくりかたについてご紹介いただきます!

〈コラム:埴輪の世界〉

第二回 埴輪のつくりかた

こんばんは!Nです。今回は埴輪のつくりかたをご紹介したいとおもいます!

円筒埴輪は土管のような焼き物です。

粘土の紐を輪積みして、つくっていくのです。

では、具体的なつくりかたをイラストでみていきましょう!

■作り方

①粘土の板を輪っかにして基部(きぶ)を作ります。

②つくった基部の上に粘土の輪っか(粘土紐)を積み上げていき、筒(体部)を作っていきます。

③特定の高さまで体部が出来上がったら、木の板で器面(きめん)を馴らしていきます(ハケ調整)。

④体部に粘土紐を貼付けて、突帯という円筒埴輪の段を区切る部分をつけます。

⑤、①~④の工程を繰り返して筒を作った後、最上段(口縁部:こうえんぶ)を成形します。

⑥スカシという孔をあけて完成です。

こういう工程を経て、円筒埴輪はつくられるのですが、製作工程を把握することで、破片であっても埴輪の部位や特徴が判明します。調査が進むにつれて、さらに埴輪の出土が予想されますので、成果をおたのしみに(N)

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